がんとの共存とがんサーバイバー

癌と診断されて以後、癌と共に生きている方々は、がんサーバイバーと呼ばれています。
特に、転移を伴った癌であると診断されて以後、治療を続けながら何年もの経過を辿っている患者様のことをここではスーパーサーバイバーを呼ばせて貰います。

当院にも癌と診断されて数年の経過を持つ、スーパーサーバイバーがいらっしゃいます。
大腸癌で肝転移を起こしていた方、肺癌で骨転移を持っていた方、卵巣癌で腹膜播種を起こしていた方、など当院受診中の患者様全体のわずか数%ですが確かにいらっしゃいます。

もちろん、ハイパーサーミアだけで生き残ったと言いたい訳ではありません。
同時に、平行して化学療法を続けていたり、放射線治療を受けていたり、免疫療法を行っていたり。
患者様方、個々に違いがあります。
大きく影響しているのは、癌そのものの性格ではないかと思います。

一口に癌と言っても、色々な顔を持っています。
分裂する速度が早く、あっという間に大きくなり、身体中に広がって仕舞う癌もあれば、殆ど活動しておらず、一定の状態から変化しない癌もあるのです。
当院に受診しているスーパーサーバイバーの患者様方は、後者のようなタイプかも知れません。

もちろん、ハイパーサーミアを受けた全ての方が、この様な経過を辿る訳ではありません。
患者様により非常に大きな時間的差があるものの、むしろ多くは次第に進行する傾向がみられます。
今のところ、最先端の医療をもってしても、進行癌を完全に治すことは困難です。
しかし近い将来、登場する新たな治療の恩恵を受けるようにしなくてはなりません。
そうなることで、更に多くのスーパーサーバイバーが誕生して行く訳です。

生きている限り、身体の病から逃れることは出来ません。
どうすれば病気と共に生きて行くことが出来るのか。
これが一番気になる部分だと思います。
患者様から、自分で出来る食事療法や生活習慣のなかで、何か良い方法はないかとご質問を受けることがあります。
自分の中に起こった病気を、自分で少しでも良くなるようにしたいと誰もが願います。
一つだけ言えるのは、「これは遣ってはいけない」や「この様にしなければならない」は間違いだと思った方が良いということです。
若し、何か方法があるとしても、それが全ての方に当てはまる訳がありません。
どのような慢性疾患に対しても同じことが言えると思いますが、当たり前なことを常識的な範囲で行うようにお願いしています。
ご自分で毎日の体調を管理し、癌との共存を図りながら生活することが最も大切です。

舘内記念診療所

!このページのコンテンツは全て医学博士 安部英彦・院長 医師 安部公崇の監修に基づいて執筆・制作されております。